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百科図鑑 大仏訪問記

【 大仏巡礼 】


「 井川大仏 」訪問    静岡県 静岡市葵区


静岡県の大井川の上流にある「井川大仏」


以前からその存在は知っていたが
今まで行く機会に恵まれなかった


何しろ、山奥だからね ( ̄o ̄;)ボソッ


場所は、こんな感じ

静岡市街地からだと国道362号からが近道


今回、
大井川沿線の大仏巡りをしながらの旅だったので
新東名の島田金谷インターから
大井川沿いに、国道473号線を上がっていくことにした。
(途中から362号線へ)


そして、大井川と言えば
「大井川鉄道」

大仏も好きだが
SLも大好きな私としては、最高のコースだ


そして「千頭」から先は、日本で唯一の
「アプト式」がある「井川線」

まさに「鉄ちゃん」丸出しの旅であった


ここで
鉄道ハンターならば、十分時間を使って・・・となるが


私は『大仏ハンター』
(`・ω・´)ノ"


後ろ髪を引かれる思いで
(スキンヘッドだけど)
先の大仏を目指すのであった



が・・・しかし?



「閑蔵駅」を過ぎたあたりから、急激に道は狭くなり・・・

心細い看板まで出てきた

(この日は土曜日だったので規制は無かったから良かったよ)



それに、この先は今まで走った中で

一番「落石」が多い道
だった



まさに・・・秘境 (`・ω・´)ノ"



さて、そんなスゴイ場所まで寄り道しながら約3時間

お待ちかねの看板が現れた


入口周辺には、意外に多くの標識が並ぶ

やたら、ここばかりがにぎやかな感じだが・・・


ちゃんと大仏の表示もある

立派な「井川大仏」の案内


大仏の絵も描かれている

この絵からすると・・・阿弥陀如来かな?
(標識で、そこまで考えてないか(^_^;))


この先に中学校もあるらしい

でも、気になるのは・・・



【 熊出没注意 】

通学路だよね( ̄o ̄;)


案内板のすぐ奥に大きな駐車場が有った

相変わらず、誰も居ないのは大仏訪問のお約束

ここは、トイレも完備されていた

入口は、右のスロープかな?と思ったら・・・


入口は
トイレ奥の細い参道のようだ

何となく、秘境感が漂ってきた・・・


ここから
5分で大仏が有るようだ

右側の杖が気になるのが・・・

5分なら、あっという間じゃないか
(*^-^*)




とは言え・・・・



けっこうな石段

手摺もあるし、上りやすそうな石段で良かった


両脇の「幟(のぼり)」を見ると

「井川ヤクルト販売店」の提供

「ヤクルト」と「コメリ」は日本中にあるな( ̄o ̄;)ボソッ


石段を登り切ると・・・大仏は無く、先にのびるのは参道?

おや? 先にまた石段が・・・

あの石段の上に大仏が有るらしい

立派な案内に従って、進もう!


でも、石段の先に大仏は見えないな?

とりあえず
登ろう (`・ω・´)ノ"


登りきってみると・・・
あれ ?(゜_。)?

また・・・石段 _| ̄|○


山の5分は、遠いのう(´・ω・`)


そして、途中には・・・

この業界にいると、良く見かける
「世界人類平和でありますようにがあった
だれが、こんな場所に立てたんだろう ?(゜_。)?



さて、そろそろ5分と言う
魔法が切れ始めた・・・

先にも、開けた場所なんか無さそうだな?


登り切っても・・・


まだ参道・・・(T∇T)

良く見れば、その先は
左上に登る手摺が見える?



時計代わりの携帯を見ると、すでに5分は過ぎている・・・

でも、山の中の割に
電波状態がいいのにはびっくりした
バリバリ電波来てる (・ω・ノ)ノ



先を見上げると・・・

5分まだかよ・・・( ̄o ̄;)

もう、時間じゃなくて・・・段数で表示してほしい


でも・・・今度は
先が開けている!

さぁ〜! 着いたぞ〜〜〜!



キタ━━━━(゚∀゚)━━━━ !!!

井川大仏発見〜〜ヽ(`0´)ノ


想像以上デッカイ!

秘境に鎮座する【 酷宝級の大仏 】

【 井川大仏 】


井川診療所の歯科医であった佐藤平一郎氏が60年間の健康に
感謝をこめて、4年の歳月をかけて建立した秘境大仏

高さ11m、昭和55年11月1日開眼


コンクリ・個人建立・秘境大仏と言うと「白馬大仏」を思い浮かべるが
井川大仏は、かなり凝った造りで、台座も他に例が無いデザインだ


手前の人と比べてもらればわかると思うが、大きい

「こんな、山奥に良く作ったな〜」
と言うのが素直な感想


顔は、ちょっと細身で大陸系の雰囲気

残念ながら、「白い大仏」は黒ずみが目立つな・・・


目がかなり奥深く、彫りの深いお顔立ち
鼻にあるのはスズメバチの巣の跡だろう

良く見ると、肌の仕上げが
「コテ仕上げ」になっている
(ウロコのような質感)

これは、型枠をはずしたあとに、左官で仕上げた証拠だ


さて、敷地内にある案内板を読んでみると・・・

建立は
昭和55年、標高772mと言うことだが・・・


それ以外に、私が大好きな
すご〜〜〜く重要なことが書かてれる

【 日本地図の中心部 】


日本の中心では無く・・・

「日本地図」の「中心部」と言う
遠慮がちな表現が素晴らしい



大仏開眼の詩もある

あまりにも・・・字が崩れていて、読めない(T∇T)


でも、隣に解説が有った

こっちも、かなり読みづらいけど、なんとか読めそうだ(^_^;)

油山寺・・・?

けっこう静岡では有名な寺ではないかwww



さて、大仏さんの回りを廻ってみよう

あれ? もう一人いるぞ?



たった一人で、大仏を守ってる方が・・・

あの姿形は・・・


【 毘沙門天 】

四天王であれば「多聞天」だが、お一人なので・・・

【 毘沙門天 】のようだが・・・


眉と目が存在感アリアリです

それにしても、日本人って【毘沙門天】好きだな〜( ̄o ̄;)


さて、大仏の背後に回ってみた

背中側の作り込みも、しっかりしている


台座の裏側には、銅板がぎっしり

建立に関係する方々の名前がたくさん刻まれている


台座の高い所に1枚だけはめ込まれたプレート

貼ってあるというより、完全に埋め込まれている所を見ると
何度か塗り直しが施されているようだ


プレートに刻まれている
「佐藤平一郎」氏が井川大仏の建立者だ


銅板には【華台製作】と書かれていた

この形は
【 華台 】だな〜


部分的に「サビ」が流れた跡が有る

そろそろ大規模修正の時期かもしれない


横から見ると、けっこう〜彫りの深いお顔

参拝者を見下ろす表情が優しげ


立派な華台には、凡字も描かれている

雨に当たらない文字はしっかりと色が出てカッコいい


華がダブルなので・・・

文字もダブル!


ちなみに、ここはお寺チックな物は大仏以外何もない(毘沙門天もあるけど)

かわりと言ってはなんだが、休憩所を兼ねた無人の建物がポツンとあった


山深き井川の森に鎮座する「井川大仏」

平和と大井川を今日も標高700mオーバーから見つめている


帰りがけに、良くみると・・・

大仏の後ろに、何かが有る?


コ・・・コレは!

どおりで、バリバリに電波受信しているわけだ

~(=^‥^A アセアセ・・・


さて、帰りは
余裕で5分を切るペースで終了


あの時間は「下り」の時間だったのかな?




そう言えば、入口の案内板軍の裏側に
石垣のような物が有った気がした?

「熊出没注意」の看板の後ろに確かにある


こちらにも何かあるのかもしれない?

もしかしたら、本堂とかあるのかな?


さっそく、行ってみると・・・


ここ最近、誰も足を踏み入れて無さそうな雰囲気の一角

そんな場所に
【 石碑 】が建立されていた



石には
俳句が刻まれていたのだが・・・

いきなり最初の文字が読めなかった(T∇T)トホホ


facebookで友人知人に画像を見てもらったら「麦」と言う字らしく

【 麦うるる オオいい川の 大井川   黄子 】

と言う俳句と俳号だった


この「黄子」と言う人物は「井川ダム」を作った間組の当時の社長
「神部満之助」の「俳号」であり
この句は「大日峠を上った満之助が眼下に展開する大井川の流れと
麦みのる黄金の里「井川村」を眺めて得た句」と言うことだった。
(社団法人 原子力燃料政策研究会報 2001 bR4 より)


何気なく通り過ぎそうな案内板の後ろで隠れるように
山を削り歴史を刻んだ、人間の痕跡が歌われている




さて、大仏訪問がてら、秘境の終着駅にも寄ってみた

井川大仏の最寄り駅「井川駅」


とてもわかりやすい表示だった

「イガワ」では無く「イカワ」と読む


こちらが駅舎

何ともローカルチックな駅だ

駅舎内には「井川大仏」の写真も掲げられていた

けっこう前の写真かな? まだ白くて綺麗だ

「 井川 」

「標高686m」と記載されているので、大仏の標高が772m
最寄駅と言っても80m以上高低差が有る

やっぱ、凄いわwww


先を見ると、いかにも終着駅と言った感じ

本来は、もう少し奥にある「井川の村」に駅ができる予定だったらしいが
かなり手前の井川ダムのほとりに駅が置かれている



【 井川大仏 】

秘境と言うより「神秘の森」に鎮座する


大きな大きな白い大仏さん

情報
駐車場  有り
拝観料  無し
その他  色々と注意!
2013.06.11
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