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百科図鑑 大仏訪問記

【 大仏巡礼 】

2007年11月 栃木巡礼編 10

「 大豆3粒の金仏(宇都宮大仏) 」訪問     栃木県 宇都宮市



『大豆3粒の金仏』と呼ばれる大仏がある。


本当の名前は、
『宇都宮大仏』、正式な名称は『盧舎那仏(ルシャナブツ)』と呼ばれる


『盧舎那仏』の代表は、東大寺の奈良の大仏だろう。あの大仏ほど大きくは無いが、
同じ大仏様が、
宇都宮にもいらっしゃるのだ。

早速、宇都宮を流れる「田川」の畔の善願寺へと行ってみよう。

善願寺は、「南大通り」と言う地名にある「いちょう通り」から、ちょっと入った場所

丁寧に、案内板もあったので、すぐにわかる場所だ。
(今回も清原人さんの案内で、我々はスムーズに到着できた。感謝感謝)

寺の正面に来ると、早速大仏様のご登場

正面に大仏が鎮座する配置は、いままで意外に少ない。

入口には、名称案内も立っている。

さて、それでは、参拝と行きましょう。


まず、大仏の足元に来て、目に付いたのは・・・

この看板

お〜〜〜(◎o◎)

良いことが書いてある!


全くその通り!まずは合掌である。



私もそうであるが、最近は観光とか見物で大仏を訪問する人が増えている。
けして、訪問が
いけないことではない。それどころか、神社仏閣を訪れることは、
よい行いで、日々の疲れた心を癒してくれる静養のチャンスだと思う。


ただ、物事には・・・・


『順序』『常識』『心得』が必要である。


特に、大仏訪問はその部分が
重要である。


私も、必ず合掌(参拝)を行ってから、あわてず寺の雰囲気を読み取り、
大仏様を見させていただくことにしている。

( それでも、怒られちゃう時があるけどね σ(^-^;) )


さて、
微量の賽銭をささげ、多大な祈願?を、させてもらって参拝は無事終了?

像の高さは3,6m。決して大きな像ではないが、スタイルのいい大仏さんだ。


この大仏は、1735年に建立された歴史ある大仏である。


日本国内の大仏のほとんどは、戦争の時に
銅鉄回収によって、溶かされてしまったのだ。


銅鉄回収とは、戦争時に日本が武器を作る為に鉄や銅を使うのだが、鉄資源が無い日本は、
鉄鉱石が
戦争で輸入できなくなった状況でも、戦争を続ける為に、国内にある鉄類を回収して
溶かして武器にしたのだった。

そして、家庭や町から鉄や銅が無くなると、平和の象徴だった大仏や銅像も片っ端から
溶かして、人を殺す為の武器へと姿を変えていったのだ・・・。



その上で、この大仏は戦争の混乱を潜り抜け、今もこうして江戸時代の姿のまま、
ここに鎮座するというのは、貴重なことで、歴史を振り返り、悪きを繰り返さない為にも
いつまでも、この場所に座っていてほしいと願う限りである。

そう思うと、とっても穏やかな雰囲気が感じられるのだ (*^-^*)


さて、そんな
『宇都宮大仏』が、なぜ『大豆3粒の金仏』と呼ばれるのかというと・・


大仏を建立するには、非常にお金が掛かる。当時の和尚も資金不足に困っていた時
善願寺を旅の僧侶が訪れ、そのことを相談したところ、僧は
『大豆を3粒』をとりだして、


『これを境内に蒔き、実った多くの大豆を多くの人に 
     分けて増やしていけば、やがて資金が得られる』



そのように、旅の僧は教えてくれた。

僧に譲り受けた大豆3粒を、和尚はすぐに蒔き、そして年々大豆は増えながら、
10年の後、大仏を建立するまでの資金が集まり、無事
大仏を建立できたのだ。








(T▽T) エエ話やな〜〜 (T▽T)




オイ! そこの最近の若者諸君!


良く聞け ヽ(`0´)ノ


継続は、力なり!



小さな豆粒だって、年月かけて、丹精こめれば、
大仏だって出来ちゃう大きな力に、なるんじゃい!



株のデイ・トレードで、儲けようと思わず
株主は、株の配当金で、儲けなさ〜〜い。





旅の僧の言ったことを、
信じ、実行した和尚の心!


しかと、受け止め〜〜い!
(>w< )





ちなみに、クロスケも
年中旅をしている


旅の人の言うことも!良く聞け〜〜い
ヽ(`0´)ノ




あ!  大仏さんが・・・( ̄o ̄;)ボソッ



『最後のは、どうかな?』と、言っておられるような・・・(^_^;)


失礼しました・・・m(__)m





大仏の裏側に当たる場所に本堂があった。

もちろん、こちらでもお参り
『10年後には、大仏訪問記が単行本で出せますように・・・
夢の印税生活・・・ナムナム』


さて・・・控えめ・・な、参拝を終え・・・大仏に戻ろう。

大仏の裏手には「夜九十」と書かれた石仏もあった。

もちろん、読みは右から読んで『十九夜(ジュウキュウヤ)様』

『如意輪観音(ニョイリンカンノン)である

女性を助けてくれる観音様と、言う話もあるのだが・・・

基本的に
富と清浄な知恵与えてくれる観音菩薩
まさに、この寺を訪れた「旅の僧」は、この観音様の化身だったのかも知れない。



実は、編集していて気がついたのだが、こちらの
如意輪観音」ちょっと珍しいことに気がついた。



通常「如意輪観音」は「1面6臂(顔が1つ・手が6つ)」で、右足が立ち膝、左足は寝かせて、
左右の足の裏同士が、
引っ付いていると言う特徴的な足のポーズを持った変化観音なのだ。

他の形の例では、奈良時代の像などで、「1面2臂(顔が1つ・手が2本)」足は台に腰掛けた
半跏(
左足を台の下に下ろし、右足は横に寝かす形)形状の作例もいくつかあるのだが・・・


こちらの像は、どちらの形でもない。と、言うか・・・両方の形が混ざっているのだ。

1面2臂で、足は立ち膝状態と、言う形で非常に面白い仏様だ。



さて、大仏さんの後ろ姿を見上げると・・・


背中には・・・くっきり・・・

点検口?

よく見ると、右側の丁番は新しいもので、以前は上から何か引掛ける感じで開いたようだ。


もしかして・・・・



体内拝観があったのか?

とりあえず、台座の扉に寄ってみると・・・

アリャ〜 (´・ω・`)

かなり、レトロチックなカギが掛かってました。

このサイズでは、体内拝観は無理そうだが、もしかしたら本尊でも建立してあったのかも知れない。

その時、案内の清原人さんが、足元の石に気がついた・・・

『あ!これ・・・六地蔵っすよ!』

オ〜〜!本当だ。

石柱のような物だったが、表面の6面にお地蔵さんが彫ってある!

通路を挟んだ、反対側にも・・・

ちょっと、像の形は留めていないが、人工的に加工された6面が見受けられる。


う〜〜〜ん、こういうのを発見できる感動って、現地へ行かないと解らないものですよね。


さて、日も陰ってきたので、そろそろお暇しましょうか。

夕焼けに、照らされた『大豆3粒の金仏』さんは、周辺のマンションに負けず
今日も歴史の一日を背負うのであった。


帰りがけに、門をくぐろうとした時・・・・

ふと、1本の看板が目に止まった。



『 苦捨してお帰りください。 』
(苦しみ、悩みを、すててお帰りください)

お〜〜〜!

良い言葉だ!



大仏様〜、本当に良いお寺に鎮座されていますね。

【まあ〜最近ちょっと、通りの方が騒がしいんだけど・・・。】

と、大仏様は言ったか言わぬか・・・?



皆様も、『苦捨して、ネットなさってください』 (*^-^*)

2007年11月 栃木巡礼編 11  「 清巌寺 子育地蔵尊 」訪問
( ラ ス ト ) ヽ(`0´)ノ
情報
最寄駅  JR宇都宮駅駅
駐車場  有り(少数)
拝観料  無料
所在地  宇都宮市南大通り1-8-19
その他  
マップリンク  グーグルマップへリンク




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