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日本住宅・木材技術センター
試験研究所

■ 銘木保管庫 ■





東京都江東区新砂、ここ最近
急激な都市化で発展した町


以前、南砂町と言う、地下鉄東西線の駅前に、
古めかしい材木倉庫があり
そこには
『銘木標本館』と言う、木材の宝が騒然と並ぶ場所があった。


しかし、平成12年東京都の区画整理事業の為、閉鎖、移転を余儀なくされた・・・


そして、月日は流れ・・・少しはなれた場所に、復活した。


南砂町から東へ移動した
「財団法人 日本住宅・木材技術センター 試験研究所」
敷地内に、そのお宝が眠る場所は、ひっそりとたたずんでいた。

それでは、見学に行ってみましょう!

保管庫は、奥にある
背の高い倉庫

味も素っ気も無い倉庫ですが、それがいいじゃないですか!

入口には・・・

しっかりと、
銘木保管庫の看板もあります




ところで・・・
銘木(めいぼく)って、何 (´・ω・`)?


そう思われる方も、多いと思いますが、細かく言うと定義があるようです。


銘 木 とは
(保管庫の案内より抜粋)


材面の鑑賞価値が極めて高いもの
材の形状が非常に大きいもの
材の形状が極めて希なるもの
材質が特に優れているもの
入手が困難な天然木
たぐい希な高齢樹
 たぐい希な樹種
 由緒ある木




と、言うことで・・・要するに、
スッゲ〜木であるということ。(`・ω・´)ノ"




ただし、ここにあるのはすべて
「伐採された木」であり
そのほとんどが
製材になっていると言うことだ。


大地に根を下ろし、天を支えるように聳え立つ巨木もいいが、植物にも寿命はある。
そんな、大地を見下ろすような巨木が、枯れて倒れ大地に帰る前に、第二の人生と
言うべく、人間の手によって、製材という新たな財産に形を変えてよみがえったのだ。





中に入ると、まず正面に座る
おっさんの像が目に止まる。

こちらの方こそ、ここにある貴重な銘木を、30年かけて集めた
株式会社長谷萬商店・会長であった長谷川萬治である。





そして、この像の脇には・・・・






巨大な、大木が横たわっているのだ!


ただの丸太なんて、言ってはいけない!


隣にいる人と、大きさを比べてもらえば解ると思うが・・・


超〜〜デカイのだ!


普通、ここまでの巨木になると木の芯部分は腐り、
中が空洞になるのだが
この大木は、芯まで詰まってる非常に貴重な
樹齢500年の巨木である。
( 静岡県春野町産 )




そして、この巨木の向こう側には・・・

信じられない長さの丸太が、ゴロゴロしている!


直径が1mを、ゆうに超える巨木

それも、まっすぐに伸びている

お宝だ〜 
( ̄o ̄;)ボソッ



奥の人の大きさと比べてもらうと、より大きさが解り易いであろう。

ここへ来ると、人間は非常にちっぽけで、短命な生物に過ぎないと、実感させられるのだ。



そして、驚くことに・・・この保管庫は、
2階もあるのだ!



途中、2階に上がる階段から1階を見下ろすと・・・

大迫力の木材倉庫が見渡せる、
他では絶対に見れない「ビューポイント」になるのだ。


そして、2階に上がると・・・



そこは!

1階が丸太が多かったのに比べて、2階には製材された木々が並ぶ。


まさに、宝の山なのだ!



2階に上がると、すぐに
2枚の杉の板が並んでいるが

一見すると、
ホームセンターにある普通の板のようにも見えるが・・・


この大きさと、厚さ・・・

信じられない巨木から切り出した、
継ぎ目も節も無い1枚板なのだ!


こんな、大きな板は見たこと無い!


イヤ・・・過去に
一度、見た記憶も・・・


(`-ω-´)アレは・・・



確か、世界遺産・
法隆寺の金堂の扉が、1枚の板から削りだした物だった。


要するに、世界遺産の材料になるような材木が、ゴロゴロしているということだ。



しかし、圧巻だな〜!


ここに写ってる板の一枚一枚が、乗用車並みの大きさがある


いやらしい話、今お金に変えたら数億円、イヤ数十億円の価値があるはずだが、
実際に数百億円だしても、今ではこんな大きな材料が取れる木が日本には無いのだ。


ここにある木々のほとんどは、江戸時代から日本を見てきたはず・・・

なんだか、見ているだけで圧倒されるが、実際に材料に触れることもできる


この巨大で厚い板が取れる巨木って・・・どんだけ、デカイのだろう?

極上品のオンパレード!


ここは、時間と自然が造り上げた、力を十分に感じられる場所だ!


樹皮近くの材は、表面が凸凹して、これまた面白い!

そして、形が面白いものなどは、非常に価値も高いのだ。


そんな、倉庫の中に
一際大きな欅(ケヤキ)が、寝かされている。

幅、長さ、厚さ、色、模様・・・すべて極上品!

そんな、すばらしいケヤキは・・・

なんと、あの
「春日局」が自ら植えたケヤキといわれているのだ。
(要するに、
記念植樹

このような、記念樹は非常に管理されており、すばらしい材質になることも多い。


そして、ケヤキでは異例の340年という長寿を全うし、
枯死したために伐採され、ここに保管されているのだ。




展示保管されている木材の数『 583点 』

とても、ネットで紹介できる数ではなく、できれば一度ここを訪れて
壮大な時間と自然が作りえた、極上の銘木の数々に触れてほしい。


ちなみに・・・ここは・・・・


絶対 禁煙



当たり前か・・・( ̄o ̄;)ボソッ

財団法人 日本住宅・木材技術センター 銘木保管庫
開館時間/10時〜16時(土・日・祝日休館)
※注意※ 平日しか見れません
入館料/無料
(募金箱がありますので、100円をできればお願いします)
オフィシャルホームページ


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